7月30日に発売した、拙著「仕事ができるやつ」ですが皆様のお陰で、発売から6日で増刷となりました。お礼申し上げます。大きな書店では平積みになって売られているようで、大変ありがたい限りです。
ただ、こんな本を書いておいて言うのもなんですが、正直に申し上げると、私は全員が「仕事ができるやつ」である必要はないと思っています。
実際、仕事は一人で完結することは少ないため、人付き合いが苦手な方はどうしても「仕事が苦手」ということになりやすいでしょう。
だから、「仕事ができるやつになりたい」という方がいる一方で、「仕事なんかどうでもいい」という方が数多くいるのもまた事実です。
もちろん「仕事なんかどうでもいい」という方に対し、どんな上司であっても彼を「仕事大好き」に変えることはできません。
数々の会社において、「仕事のやる気が無い人」を、「燃える人」に変える試みが行われてきましたが、その多くは無残な結果に終わっています。
私も前職、社員の仕事へのモチベーションを上げてくれ、と何度も経営者に依頼されました。ですが、所詮「仕事を一生懸命やりたいと思うかどうか」は、本人の気持ち次第です。外部が操作できる性質のものではありません。
だから、そういう方に対しては大前提として
全員が「仕事ができるやつ」になる必要はない、と認識する必要があります。それなりに働いて、それなりに受け取る、ということで精一杯という方は、それで良いのです。
それなりに働いているだけでよしとしましょう。それが第一歩です。
でも、それと同時にこの人に変わって欲しい、頑張って欲しい、という周りのひとの思いもあるでしょう。
そういう人は、彼らに何をしてあげられるのでしょうか?
多くの人がご存知のように、人生には山があり、そして谷があります。
「仕事が苦手」だった方も、どんなことがきっかけで仕事が好きになるかわかりませんし、逆に「突然仕事がどうでも良くなった」という方もいるわけです。
人生万事塞翁が馬。
だから、「変わること」を強制せず、「仕事が好きに変わるかもしれないきっかけ」を提供し続けるしかありません。それには「仕事に関する良いコンテンツ」をその人の前に差し出し続ける必要があります。
子供の勉強も同じです。「勉強で良い成績をとること」を強制しても、できあがるのは勉強嫌いの子供だけです。
そうではなく、勉強好きを生み出すコンテンツを差し出し続けること、例えば良い本を読んであげたり、楽しそうに勉強している姿を親が見せたりする必要があります。
この書籍が、そういう人のための「変わるきっかけ」の一つとなることを祈ります。
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