名称未設定-6 [Vol.5]

 

詩とは簡略化された長い文章の短文。

ある情景を3つの語句にまとめると、それは絵となり、やがて映像となる。

そんな新しい詩の形式。それが三語句詩。

 

夏が本日で終わります。明日から一週間は衣替え猶予期間です。上長袖だけど下短パンにしたり、どんなに暑くても半袖シャツで出歩かない、電車の中でネクタイしている人がどれくらいいるのか数えてみるなどなど、ファッションの秋のはじまり衣替え猶予期間をおしゃれに楽しみましょう。

第5回目

1つめ

「税理士 バーバリー お断り」

この句は見事な韻を踏んでますね。作ったのはもしかしてhiphopアーティスト?

いいえ、30代こじらせ女子です。

彼女は数多くのお見合いを経験し、一時は金の延べ棒を売買するほどのお金持ちともうまく行きかけたこともあったそうです。でも結局うまくいかなかった。

そんな典型的なこじらせ女子です。

この句が特にセンスがキラリと光るのは「税理士」と「バーバリー」の組み合わせを見つけたところです。税理士という比較的お堅い職業の人が、「(本人曰く)グワウォー」って感じのライオン?マークが胸についていたのがとても印象に残ったそうです。いわゆるギャップってヤツです。バーバリーってブランドが様々なストーリーを喚起させるからこそ起こる(こじらせ女子)の妄想がある。

終句の「お断り」ですが、これはこじらせ女子の方が相手を「お断り」したんじゃなくて、「税理士バーバリー」にお断りされたそうです。私だって、そんな人こそ「お断りよ」。

こじらせすぎて一回転して普通に戻ったら良かったのに…

 

2つめ

「坊さん コーヒー PC@カフェ」

ある日、エクセシオールカフェだった思いますが、コーヒー飲みながら論語読んでいたら隣に坊さんが座ってきて、カタカタとパソコンを打ちはじめるではありますせんか。論語読んでいると心が綺麗になっていくからなのか、その姿がとても神々しく見えてしまったのです。そんな句です。

でも、今読むとこの句からそれを感じるとるのは難しいことですね。コーヒーとカフェが被ってしまっていて、そこが表現上もったいないことをしていますね。三語句詩は、文字通り3フレーズしかないのでひとつひとつのフレーズを有効に使わないと広がりが持てないのです。

今考えるとコーヒーのかわりに「論語」を入れるべきでした。そうすると「坊さん 論語 PC@カフェ」となり、もうちょっと神々しさを表現できたかなって思います。まだ三語句詩の黎明期に作ったこの句、私もまだ若かったです。

 

3つめ

「Ant, moth, ten.」

昔、高校時代の私の友人の友人が、「お前にもできるさ!」を「Youにもcanさ!」と変な英訳してました。

そのことがずっと頭に残っていて、今でもたまに使います。例えばこんな時です。

若者「僕、起業したいんです!」

私「Youにもcanさ!」

と、心の中で叫びます。口に出してはいけません。アホと思われます。

難しく考える必要はありません。

Ant Moth Ten

蟻 蛾 十

アリ ガ トウ

 

今日も三語句詩読んでくださりアントモステン。

ピリオド

 

三語句詩募集中です。これはと思った時の情景、日常の中のささやかな感動、後世まで残しておくべき格言的場面に遭遇したことなどを三語句詩にしてみてはどうでしょうか。ルールは「3つの語句(単語とは限らない)で構成する」のみです。ご応募お待ちしております。

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