ある情景を3つの語句にまとめると、それは絵となり、やがて映像となる。
そんな新しい詩の形式。それが三語句詩。
夏の暑さがもう戻ってこないと気づいた時、それが本当の秋。
1つめ
「とんぼ 林 六本木ヒルズ」
夏の暑い記憶がまだ残る秋晴れのとても気持ちの良い朝。躊躇なく窓を全開にして仕事をする。ざわざわと風の音がしているその中をとんぼが飛んでいた。秋だな。その目線のその先には林からチラリと六本木ヒルズが見えていた。
2つめ
「メール見た 電話した 涙@銀座」
この句は匿名の語句士からの投稿です。
“仕事を自分で決められないのはサラリーマンの宿命とはしりつつ、長年担当していたプロジェクトを後輩に託すことになった。願い通りの形で世界に受け入れられたことを知らせてくれた後輩からのメールに気付いたのは夜もふけていて、でも電話で確かめずにはいられなくて、そして電話切った後はただ涙。 人知れず銀座の夜空に吠えました。「やったあ」。”
時間の軸に沿って場面ごとの状況を語句であらわすこの表現形式はこの句のスタイルは「1−2−3」型と呼ばれます。まるで3コママンガのようです。「1−2−3」型の世界的に有名な三語句詩に「来た 見た 勝った(Veni, vidi, vici)」というカエサルの有名な言葉があります。この句はカエサルの名言同様、しっかり韻も踏んでいます。
さらにこの句のおもしろさは、最後を「涙@銀座」としたところです。「やったあ」感は銀座が醸しだしてます。試しに他の地名を入れてみると、
メール見た 電話した 涙@新宿 → ボッタクられた
メール見た 電話した 涙@池袋 → 絡まれた
メール見た 電話した 涙@渋谷 → マルチ
メール見た 電話した 涙@パリ → 失恋した
メール見た 電話した 涙@インド → 下痢で帰国
など、地名には深い意味があります。涙@地名は想像力を掻き立てられますまだまだ楽しめそうです。
2つめ
「ミシン おにぎり うどん」
ミシンに神を見ました。詳しくはこちらご覧ください→Airbnb日記 vol.139 〜Airbnbを信じる人の周辺に起こる出来事〜
今日も三語句詩読んでくださりアントモステン。
三語句詩募集中です。これはと思った時の情景、日常の中のささやかな感動、後世まで残しておくべき格言的場面に遭遇したことなどを三語句詩にしてみてはどうでしょうか。ルールは「3つの語句(単語とは限らない)で構成する」のみです。ご応募お待ちしております。
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