現代人には時間がない。そう、とんでもなく時間がありません。会社勤めをして、10年、20年、30年、忙しく過ごしているうちに、いつの間にか老人になっている。ドイツの作家であり、「はてしない物語(ネバー・エンディング・ストーリー)」の作者であるミヒャエル・エンデは、かつてその「モモ」という作品の中で、現代社会の忙しい現代人を風刺しました。
(ちなみに、とても面白い本です!)
現代人はますます短気になり、待てなくなっている。テレビを見ることすら、1時間座らさせることに耐えられない
という考察があります。
そういえば、自分も最近はテレビ番組を通常の速度で見ることはなく、殆どの番組を倍速で見ています。理由は単純で、
「内容は少し知りたいが、かといってテレビを見ている時間はもったいない」
と思っているからです。
なぜこんなにも時間がないのか?
もちろん答えは一つではありません。ですが、3つほど言えることがあると思います。
1.仕事をしている時間が長い
仕事はますます高度になり、成果を出すには、膨大な時間を必要とします。ユニクロで店長が長時間労働を行うのは、必然です。一日に仕事を15時間もすれば、手元に残る時間はほんの僅かです。
2.エンターテインメントの選択肢が多すぎる
電車の中を見渡してください。殆どの人がスマートフォンを見ています。そこから提供されるニュース、ゲーム、書籍、動画など・・・。様々なエンターテインメントすべてを楽しむ時間はありません。
3.人とのつながりが増えた
現代人は1人になりにくくなっています。常にSNSやメッセンジャーなどで同僚、上司、友人、家族などと繋がっており、周りの人は自分からのメッセージの返信を待っています。返事をしないわけには行きません。
眼の前に降ってくる様々なイベントや仕事をこなしているうちに、時間はあっという間に使い果たされ、後には老人となった自分が残る・・・。そんなことが現実となっています。
ではどうするのか?
「人生の選択と集中」のみがその答えではないでしょうか。
本当に人生を費やすに値する仕事ですか?
本当に人生を豊かにするエンターテインメントですか?
本当にその人のメッセージに返信をする必要がありますか?
かつてスティーブ・ジョブズはその演説の中で、
「今日が人生最後だとしたら、今日やることは本当にやりたいことだろうか。」「NO」という答えが幾日も続いたら、私は何かを変える必要があると知るのです。
と言いました。
そういうことです。