あの時ジョブズは言った
「スタイラスペン?誰がそんなもの使うんだ?イラね!」
(証拠動画→初代iPhone発表時のプレゼン)
あれから8年。
「人間の道具の歴史から考える必要がある。なんで人間が他の動物と違って知性を持っている?
二足歩行して、手がヒマになったからだよね。手がヒマになって道具を使うようになったからだよね。最初は獲物をとるためだったのか、それとも隣人を殺るためだったのか?それは知る由もない。
とにかく、人間は自己の肉体を、自分の体を進化させることなく、能力を大幅に拡張するすべを得た。それが道具だ。
と同時に人間は声という伝達手段を持っていた。空気を振動させれば、相手にその振動が伝わる。そうやって自分の意思を伝えることができるってことにある時気付いた。ただし、それは人間だけじゃない多くの動物がやってることさ。
でも、人間はそれをさらに進化させたんだ。伝達手段を声だけででなく、絵や文字に残すという手段を発明したんだ。道具を使うことによってね。
それは素晴らしいことだった。絵や文字に残せば、その場にいなくても伝えることができるだろ。未来の誰かのためにメッセージを残すこともできるし、逆に過去の先人の記憶だって蘇らせることができる。
人間はそうやっていわば知識というものを先人から継承してきた。で、その知識の継承の現在の最も進化したものがインターネットさ。今では誰でも自由にあらゆる知識に触れることができる。まあ、そのかわりパクリだって簡単になったんだけど。
でもさ、そうやって知識を取り出すのはとても簡単にできるようになったんだけど、知識を生み出す方の立場にたってみると、どうかな?
つまり何かを新たに創造する時ってどうかな?例えば絵を描いたりする時とか。
そこはまだ不十分だったんだよね。手で作業をしていたものを超えることはできていなかった。
やっぱり俺たち、人類の歴史にとってはわずかな時間だけど、過去数百年にわたってペンという道具を使って文字を書いてきたわけだし、絵を描いたりしてきた。だから、特に何かクリエイティブな作業をしようとする時、手書きのペンの方がやりやすかったりするんだよね。
8年前は、我々はリアルなペンをこえる技術はまだ持っていなかった。だからこそ、画面の方を工夫して指だけでいろいろなことができるようにしたんだ。そう、ご存知マルチタッチさ。その後のケータイのあり方をかえたのは間違いないんだけど。
そして、今回、ようやく技術がリアルなペンをこえる日がやって来たんだ。できたんだよスッゲーペンが。
これさApple Pencil。
これだったら、ちょっしたしたメモも本当にそのままにメモできる。描く時のタイムラグはほぼ0に近いんだ。凄いのは、ペンのタッチの強さを感知するのは今まででもたくさんあったんだけど、ほらペンを傾けると太くなったり細くなったりするんだよ。
この技術はけっこう難しかった。だってこれ、ペンを改良するだけではできないんだよ。画面の方もそれ専用に開発しないといけなからさ。だから、それ用にiPadも開発したのさ。
それがこれiPad Pro。
クリエイティブ作業用には最適な13インチ。十分な広さが確保できていると思う。
画期的なクリエイティブツールができたと思うよ。今まで手書きじゃないとできないって思っていたことが、iPad上でできるようになったんだからね。ようやくデジタルツールがアナログツールをこえる日がやってきたと思っている。アップルのエンジニアチームとデザインチームを讃えたい。
ここからがスタートさ。今までアナログでしかできないと思っていたアートが、このiPad Proから生み出されることを願っている。それをはるかに超えるアートが出てくる。そんな日が来ることを期待しているよ。多くのクリエイターに使ってもらいたい。今日は、未来のアートにとっての歴史的なスタートだ」。
今回の様々な製品の発表の中で革命的製品はApple Pencil & iPad Proです。
(了)
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