479d696980b267fccb2dde4fe26d3e74_s「副業禁止」について、面白い記事を見た。 

部下が土日に「イラストレーターの副業」をしていた! どうやったら止めさせられるか

その会社では「副業禁止」が暗黙の了解になっており、以前副業が発覚した社員がオーナー社長に叱責され、退職勧奨されることもありました。そのとき社長は、社員に向かってこう言っていました。

「会社は給料も賞与もできるだけ出してるんだから、社員だって持ちうるすべての情熱を会社の成長に傾けてもらわないと困る!」

(キャリコネ)

 

本当にこんなことを公言する社長がいるのか?とは思うが、似たような話に心当たりがないわけではない。つい先日、 私が副業について書いた時にある経営者の方から、ご意見を頂いた。

(元記事)サラリーマンは少額でもいいから、「副業」をしたほうが良い。そのたった一つの理由。

このようなご意見だった。

「副業禁止を掲げる会社が減っているというのは、私も認識しています。でも、本音で言えば、社員が副業すると、社長が不安になるのですよ。なぜならば、究極的には社長が社員に命令できる権限の源は、人事権だからです。そして、人事権は金銭、すなわち給与と密接に関わっている。

 つまり、社員が社外から金銭を受け取る、ということは、社長の人事権が減る、ということを意味すると思う人がいるのです。しかし、これはあながち間違ったことを言っているわけではありません。社員が会社の命令に素直に服従するのは、生活の原資を握られているからです。

 例えば収入のうち半分が社外で、半分が会社からと仮定しましょう。そして、この転勤を受入れなければ「給与が減る」としたとき、はたしてこの人は言うことを聞くでしょうか?この場合であれば嫌なことを聞きいれなくても、特段問題ないと言う人も多いはずです。労働者は法律で保護されており、クビにはできないですから。

 だから、社長は副業にたいしてピリピリするのです。」

 

 そして、私も2つのエピソードを思い出した。

 以前、私はある会社で、誰が最も信頼できるか、という相談を社長から受けたことがある。私はその会社の社内を見回し、1人の仕事ができる営業マンを推薦しようと思い、それを社長に報告した。

ところが、社長の解答は「No」だった。

「なぜですか?あの方は仕事ができます。成果にも誠実です。」と言うと、社長は一言、「あいつは仕事をそれほど重要視していないから」と言った。

後からわかったのだが、その営業マンは仕事以外に投資で大きな収入を得ており、会社の収入よりも寧ろそちらの方が大きいくらいであった。彼は、その後会社を辞めてしまった。

 

また、別の会社でも同じような話があった。

期末、ある総務部門のスタッフに対する評価を決める際に、社長は「彼の給与はあまり上げなくていい」といった。詳しく話を聞くと、「親から受け継いだ土地や賃貸物件の収入があり、たとえ会社をクビになっても、余裕で生活できるから」とのこと。

「だから、彼はあまり仕事を真面目にしないんだよ」と社長は言う。

しかし、実際には他の方と遜色なく、彼はまじめに仕事をしていたのである。

 

 

何時の世でも、「コントロール出来ない人間」というものをトップは恐れる。どうすれば動いてくれるのか読みづらい上、いうことを聞いてくれる保証もない。

会社が副業を禁止する理由はもちろん様々であろうが、「生活の原資」を握り、社員をコントロールしやすくしたい、という経営者がいるのも、また事実なのだろう。

 

だが、たとえ就業規則に「副業禁止」を謳っていても、法律上は、副業を禁止することは本業に支障が出ない限り出来ない。(ただし公務員以外)また、終身雇用が崩壊し、会社の寿命がどんどん短くなる中で、従業員に「会社への揺ぎない忠誠」を求めるのも難しい話である。

むしろ発想を転換し、本業と競業せず、機密保持をきちんとするならば、「副業でスキルアップしてください」と会社が奨励するのもアリかな、と思ってしまうのだが、どうだろうか。

 

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