質問は、上手な人と下手な人の差が大きい。だが、その差は、ちょっとしたスキルで埋めることができる。
具体的に言えば、質問の目的は、できるだけ短時間に、多くの正確な情報を、被質問者から引き出すことであり、そのためのポイントは、6つある。
1.質問の意図を相手に知らせる。
質問を受けた人が、「なぜ、この質問をされているか」を知っている状態と、知らない状態では回答の質に格段の差が出る。
例えば転職希望者に、「希望の年収を教えて下さい」とだけ聞くのと、「給与と賞与、残業代などのシミュレーションをするので、希望の年収を教えて下さい」と聞くのとでは異なる回答が返ってくる。
- 具体的に質問する
漠然と質問すれば、漠然とした回答が返ってくる。具体的に質問すれば、具体的な回答が返ってくる。
例えば、「先週何の仕事をしましたか?」と聞くのと、「先週一週間、何の仕事をしたか、月曜日の午前中から半日単位ですべて教えて下さい。」と聞くのとでは回答の精度が異なる。
- 回答の仕方を教える。
世の中は、説明がうまい人ばかりばかりではない。したがって、回答の仕方をそれとなく教える必要がある。例えば、「どんなジャンルの本が好きですか?」と聞いたとき、人によってジャンルのイメージが異なるかもしれない。
したがって、続けて
「例えば、小説、ノンフィクション、ビジネス書、専門書、写真集などの中であればどうでしょう?」
と言ってあげることで、彼の回答するときの負荷を減らす事ができる。このように、最初に回答のフォーマットを示せば、そこから外れた回答は少なくなる。
- 質問に回答することがメリットであるという演出をする
人は概ね自分のことを話すのは好きではあるが、そうでないことを根掘り葉掘り聞かれたい人はあまりいない。
そこで必要な演出が、質問に回答することのメリットを提示することだ。
例えば、
「仕事をやりやすくするために聞いているんです」
「あなたに聞けばわかる、と◯◯さんが言っていました」
などの演出を行う。
必要であれば、笑顔を作り「あなたの話に大変興味があります」という雰囲気作りを通じてを相手にアピールする。
- 事前に質問を開示する
質問の分量がある程度大い時は、可能であれば事前に相手に質問を開示しておく。「どんな質問が来るか」が大まかにわかっているだけでも回答の質は上がる。
- 回答の精度が低くても、イライラしたり、不快な顔をしたりしない
質問に対する回答の精度が低く、役に立たなかったとしても、イライラしたり不快な顔をしたりしてはいけない。それは質問が悪いだけである。
・筆者Facebookアカウント https://www.facebook.com/yuya.adachi.58 (スパムアカウント以外であれば、どなたでも友達承認いたします)
・【大学探訪記】を始めました。
「研究が楽しい」「研究成果を知ってほしい」「スタートアップを立ち上げた」
という学部生、大学院生、研究者、スタートアップの方は、ぜひ blogあっとtinect.jp 安達までご連絡下さい。卒論、修論も歓迎です。ご希望があれば、当ブログでも紹介したいと思います。
・農家の支援を始めました。農業にご興味あればぜひ!⇒【第一回】日本の農業の実態を知るため、高知県の農家の支援を始めます。
(Photo:Céline)