朝日新聞が「私の折々のことば」というなかな骨のある企画を哲学者の鷲田清一さんがやられています。
その中で乃木坂46の秋元真夏さんが〈心に響いた大切な「ことば」〉として
「受験は数字の世界なんだ。情なんて無い」
という言葉を紹介していました。当時通っていた予備校の先生に言われたことばだそうです。
受験を「数字の世界」と言い切ってしまうのは言い得て妙です。
たしかに受験ほど数値だけで評価されるものはないです。点数で評価どころか、最終的には◯か×つまり合格か不合格の2つにしか分けられません。
さて、これが違和感を感じてしまうのは、おそらく勉強の過程や努力量が評価されないからではないでしょうか。
受験勉強の重要な側面として、受験勉強をするその過程で、その知識そのものを学んだり、努力する方法を身につけたり、人間的に成長するというものことがあると思います。
しかし、それは合格になるように努力してはじめて評価されるものですよね。