若手は、仕事の秘訣として「人に聞け」と教えられることが多い。
「自分で考える前に質問をしに来なさい」
「質問することが大事」
そう言われる。Googleでは、新人のオリエンテーションに5つの行動指針を教えるが、その1つ目は「質問する。とにかく質問する!」である。※1
だがそれを素直に信じて質問を実行した結果、その方の評価は2通りに別れる。
「すぐに聞きにくる、できる奴」と
「自分で考えない、ダメな奴」
である。
同じように質問しているはずなのに、何が評価を分けるのだろうか。観察すると、できる人の質問には以下のような特徴があることがわかる。
自分の意見を持って質問している
できる人は、私は◯◯と思うのだけど、どうか?と、自分の意見を持って質問をする。これは、どこまでわかっているのかを相手に伝えるためにも有効である。
そのために、質問をするときは予め、自分は何がわからないのか?を紙などにまとめておくと良い。
何度も同じことを質問しない
きちんとメモをとり、同じことは2度聞かずに済むようにする。何度も同じ話を聞かれると、誰でもイラつくからだ。
「どうすればいいですか?」と言わない。
「どうすればいいですか?」は、相手に進め方を委ねており、主体的でない、受身の姿勢の質問である。したがって、この質問をしたくなる気持ちはわかるが、この質問をすると頭が悪そうに見える、
その代わり、できる人は「◯◯についてやり方を知りたいのですが、聞きたいのは、手順と、作業ごとのポイントと、最終チェックの方法です。」と、聞くべきことを絞って聞く。
この聞き方は主体的に、自分がやるべきことを整理する努力をしている。
教えてもらったことを確認する。
教えてもらったことを一度で理解できる人はほとんど居ない。したがって、教えてもらったことは、自分の言葉になおして、最後にかならず確認する。
確認のためには、自分で咀嚼してアウトプットしなければならないので、理解が深まる。
逆に、確認することがわからない時は「理解していない」とみなす。
目的を添えて聞く
人に尋ねる時は、質問する目的をそえると、質問の精度が上がる。
「Googleアナリティクスの見方を教えてほしい」とだけ言うのと、「コンバージョン率を上げたいので、Googleアナリティクスの見方を教えてほしい」というのでは自ずと回答も変わってくる。
余談だが、上司や先輩は「聞きにこない」と部下に責任を押しつけがちだが、「聴きやすい雰囲気」を創りだすのは結構難しい。これについては上司や先輩側に技術が必要なので、又の機会に解説する。
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(Photo:Duncan Hull)
※1 ワーク・ルールズ! 東洋経済新報社より