上司になったことのある人なら一度はこんな言葉聞いたことあるのではないでしょうか。
「私が変えようではなく、きっかけを作るだけ」
この言葉は、その著書「人生がときめく片づけの魔法」シリーズが全世界で売れに売れ、アメリカの『TIME』誌で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた近藤麻理恵さんが、Asahi Shimbum Digitalのインタビュー(片づけには、人生を変える“ときめき”と“力”があります 近藤麻理恵さん)で答えた一言です。
近藤麻理恵さんはこのように語っています。
「お客様の人生が変わっていくのを目の当たりにすると、本当にうれしい。片づけってすごい! と思います。自分にとって何が大切なのか、自分がどうしたいのか。心が決まるんですね。片づけには人生を変える力があるんです。でも私が変えてあげよう、ではない。片づけをするのはその人自身で、私は気づきのきっかけを作るだけです」
仕事上の多くの人が悩むのは人間関係です。特にはじめて部下を率いる立場になった時には、部下との関係にそれはそれは悩むものです。部下は本当に納得してやっているのか、指示しても伝わってない、アイツサボってんじゃないか?などなど悩みは尽きません。
イギリスのことわざに
「馬を水辺に連れて行けても水を飲ませることはできない」(原文:You can take a horse to the water, but you can’t make him drink.)
というものがあります。
近藤麻理恵さんが行う「片付け」とは、まさに馬を水辺に連れて行ってあげることです。水辺に連れて行って「おいしい水」があることを教えることに長けているのでしょう。
でも、水を飲むのは結局は本人。上司は、部下に対してどのように水辺に連れて行ってあげるかが問われるのではないでしょうか。