就職活動について少し考えてみたので、書き記す。
「学歴フィルター」というものがある。すなわち
”就職に「学歴での足切り」を設け、一定以上の偏差値あるいはブランドを持つ学校以外、応募を受け付けない”
という行為だ。特に人気のある大手企業は「学歴フィルターが顕著である」と言われる。
したがって、この時期になると、「学歴」についての記事も増える。
”パソコンで、同時刻に採用説明会の予約を行おうとしても、重点採用校の学生は「説明会予約」のボタンをクリックできるが、それ以外の学生に表示されるのは、ずらりと並ぶ「満席」の赤字なのだ。重点採用校の学生でない限り、エントリーすらもできないというのが現状なのだ。雇用環境が多少好転しても、大学間格差が広がっている今、中位校以下の大学に通う大多数の学生には油断ならない状況が続いているのだ”
おそらくこの話は事実だろう。リクナビなどを見ると、企業が学生の能力をを客観的に、簡便に知る方法は、「学歴」しか無い。全員に面接する余裕は無いので、応募者をふるいにかけるのに学歴を使うのは「人事部にとっては」合理的だ。
さて一方、社会人であれば多くの人は「学歴」と「仕事ができるかどうか」はあまりが関係ないことを知っている。
高学歴、低学歴…仕事に学歴って関係あると思いますか? – 6割が「いいえ」
求められる能力が仕事と勉強は異なるので、学歴と仕事の能力についてあまり強い関係がないのだろう。例えば「東大生」と「偏差値50程度の大学生」に飛び込み営業をやらせた場合、どちらが成果をあげるかといえば、一概に「東大生」とはいえないだろう。当たり前である。
だから、社会的正義を求めたり、「平等」に過敏になっている人には「学歴フィルター」は評判が悪い。若干のやっかみもあるのだろうが。
しかし、そんな人にとって朗報である。一見逆説的なのだが。実は「学歴フィルター」は世の中を平等にしている。
「いやいや、不公平を助長している」という人もひとまず聞いて欲しい。
多くの大手企業が「学歴フィルター」を採用すると、一定確率で「高学歴だけど使えない奴」が大企業に採用される。
もし「学歴」ではなく、「仕事ができる」ということを学歴に関係なく大企業が徹底して行えば、「できる奴」は大企業が総ざらいしてしまい、中小企業に「できる奴」が入ってこなくなってしまう。
したがって、大企業に仕事が出来る人が集中し、中小企業には出来ない奴が集中し、大企業と中小企業の格差はますます広がる。
だから、大企業が「学歴フィルター」を活用してくれればくれるほど、中小企業に「できる奴」が入ってくれる可能性が上がるのだ。だから、世の中の平等を信じる人はむしろ、大企業が、学歴フィルターを採用していることを喜ぶべきである。
ということで、100%ジョークなので、まじめに読んでくれた人、すいません。