「デジタルが嫌い」という人がいる。そういう人はまた、大体「アナログ派」とか、「人間味がある方が良い」という人が多いような気がする。
なるほど、わかったようなわからないような言葉である。そこで、デジタルとアナログをwikipediaで調べてみた。
デジタル・・・アナログに対応する理論で、工業的には状態を示す量を量子化、離散化して処理(取得、蓄積、加工、伝送など)を行う方式のことである。
アナログ・・・類似・相似を意味する。連続した量(例えば時間)を他の連続した量(例えば角度)で表示すること。デジタルが連続量をとびとびな値(離散的な数値)として表現(標本化・量子化)することと対比される。
と言うことは、アナログ派は、「飛び飛びの値での表現」が嫌いで、「連続した量での表現」が好きであるということだ。
もっと噛み砕くと「白黒はっきり」が嫌いで、「曖昧」が好きだということだろうか。
もう少し踏み込んでみる。「アナログ派」はその言葉が使われる文脈によって2通り有りそうだ。
1.デジタルの代表格である、コンピュータが嫌い
2.物事を曖昧にしたり、白黒つけないで置いておくのが好き
1はわかりやすい、要するに、コンピュータが苦手なのだ。「自分がコンピュータを苦手としている」ということをうまく表現したいときに、ハッキリそういう事を言うのが憚られるので、「アナログ派」という表現になる。
まあ、そういうことを言う人の気持ちもわかる。
だが2は少々ややこしい、コンピュータを扱う職業に付いている人でも、「いやー、ボクはアナログ派なんです」と言ったりする。「まあまあ、そこはなんとなく」とか、「空気を読む」とか、そういったことが好きなのだろうか。
いや、そうじゃないかもしれない。単に、「ボクはコンピューターみたいに融通の効かない人じゃないですよ、人間味溢れる人ですよ」と言いたいだけかもしれない。
でも、そうすると「デジタル派」というのは随分と嫌なやつだ。なにしろ「融通が利かないで」「人間味がない人」なのだから。
ボクだって近寄りたくない。
・・・でもちょっとおかしくないか?「ボクはアナログ派ですよ」という人は、暗に「デジタル派」と「アナログ派」をハッキリと区別しているということになる。
そんなデジタルな思考でいいのか?「アナログ派」よ!
正しく言うと、「人間に、デジタルもアナログもちょっとずつあるよねーーー」かな?