最近、「会社をやめようと考えているんですが…」という相談をよく持ちかけられる。今働いている会社を辞めるべきか?辞めざるべきか?判断はとても難しい。
私はキャリアの専門家ではないし、転職の世話をしてあげるわけでもない。だから、そういった人々に大したことは出来ない。話を聞くくらいだ。
ただ、多くの人達から聞いた話の内容はどれも皆似ていた。要約すれば、次のようなことだ。
「今の会社で働くのがとてもつまらないです。自分では一生懸命やっているつもりですが、上司はどう見ているかわかりません。私が単にワガママなだけかもしれないので、上司のせいには出来ないのですが、時に疑問を感じます。他の会社に行っても同じような気もしますし、辞めるのも大変です。かと言って、他に強くやりたいことがあるわけではありません。どうすればいいのでしょう。」
なるほど、彼らは別に上司のせいにもしていないし、それなりに成果を出しているのかもしれない。ただ、漫然と「会社や仕事があまり面白くない」と感じているようだ。
確かに私も駆け出しの頃、同じようなことを思った時があった。だから彼らが「甘ったれ」とは思わないし、「それは普通だから、つべこべ言わずに頑張れ」などと陳腐な言葉をかけるつもりもない。彼らは皆、そんなことは百も承知なのだ。
現在の世の中で、一つの会社で定年まで勤めあげる人がどのくらいいるのだろう。おそらく、現在20代、30代のサラリーマンにおいては、そういった人々はほとんどいないのではないだろうか。
事実、厚労省の資料によれば、40代以下の人々の勤続年数はますます短期化している。
だから、遅かれ早かれ誰であっても、「辞め時」を考えざるを得ない時がやってくる。それは間違いない。
では、「辞め時」をどのように判断したら良いのか。私がはっきりと、「そんな仕事やめちまえ」と言い切るのは次の条件の会社だ。
1.社長や上司がクソ
「あんな人になりたくない」という人ばかりなら、あなたにその会社は合っていない。やめても後悔はないはずだ。多くの場合、サラリーマンは「仕事の内容」よりも、「誰と働くか」のほうがはるかに重要なのだから。しかも、あなたが辞めれば上司らも嬉しい。一石二鳥だ。
2.残業代を支払っていないなどの法律違反をしていて、それを会社が認めている
当然、労働者は法律に甘えてはいけない。仕事は善意から行われなくてはいけない。法律を盾にとって会社を脅しても何もいいことはない。しかし、同時に経営者も労働者の善意に甘えてはいけない。それはとても基本的なことであり、最低限のルールを守れない会社はいずれ市場から退場する。よって、いずれ潰れる会社なら、早い所辞めたほうがいい。
3.やりたいことがある
やりたいことが見つかるのは、幸運な人だけだ。もしそんな幸運に恵まれたなら、迷うことはない。
4.仕事に飽きている
「退屈」は死に至る病だ。挑戦もなく、新たな知識もなく、ルーティンを守ることを要求される。これからの時代はそれで食えるほど甘くないし、かなりリスキーな生き方だ。人生の貴重な時間をそのようなことに費やせば、死ぬ間際に後悔あるのみ。自分から辞めたほうがいい。
5.体を壊した
会社よりも健康のほうが大事なのは間違いない。会社は変えられるが、自分の体は変えられない。
逆に、これ以外の理由なら一旦留保して考える必要がある。会社の状況もコロコロ変わる。今の状態が永遠につづくこともない。運命なんて、どこで好転するかわからないもんだ。
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